“張板”の読み方と例文
読み方割合
はりいた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
子供のむれがめんこや独楽こまの遊びをしているほかには至って人通りの少い道端みちばた格子戸先こうしどさきで、張板はりいた張物はりものをしていた。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
時に身じろぎをしたとおぼしく、たたずんだ僧の姿は、張板はりいたの横へ揺れたが、ちょうど浜へ出るその二頭の猛獣にまもられた砂山の横穴のごとき入口を、幅一杯にふさいで立った。
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
竹であんだ干籠ほしかごに、丸いおせんべの原形が干してあったのも、そのかたわらにあたしの着物を張った張板はりいたがたてかけてあったのも、その廻りを飛んでいた黄色の蝶と、飛び去ってしまった。
旧聞日本橋:02 町の構成 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)