“板張”の読み方と例文
読み方割合
いたばり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夜皆寝て了うたあとで、母屋おもや段落だんおちで二葉亭訳「うき草」を読んだ。此処ここは引越した年の秋、無理に北側きたがわにつぎ足した長五畳の板張いたばりで、一尺程段落になって居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
お兄様はと見返ると、板張いたばり薄縁うすべりを敷いたのに、座蒲団ざぶとんを肩にあて、そこらにあった煙草盆から火入れを出し、横にしたのをまくらにして、目を閉じて寝ていらっしゃいます。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
二人を乗せたバケットが自分等の前までさがって来た時、監督をはじめ板張いたばりゆかの上に立っている人々は、我にもあらず、一斉いっせい歓声かんせいをあげた。その中に平吉の声もまじっていた。
秋空晴れて (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)