“引手繰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひったく50.0%
ひったぐ27.3%
ひきたぐ9.1%
ひつたく4.5%
ひったくり4.5%
ひツたぐ4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かまびすしくおの家号やごう呼立よびたてる、中にもはげしいのは、素早すばやく手荷物を引手繰ひったくって、へい難有ありがとさまで、をくらわす、頭痛持は血が上るほどこらえ切れないのが
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と揃って、異口同音くちぐちに呼ばわりながら、水車みずぐるまを舞込むごとく、次第びきに、ぐるぐるぐる。……幕へと消える時は、何ものか居て、操りの糸を引手繰ひったぐるようにさっと隠れた。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私に追われて、あれとげる時、——ただたよりだったのですから、その扱帯しごき引手繰ひきたぐって、飛退とびのこうとしたはずみに、腰が宙に浮きました。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と言つて、引手繰ひつたくるやうに皿を受取つた。そしてそれ以後、ふちの欠けない立派な皿を吟味して、二度ともう欠皿かけざらを出さうとしなかつた。
で差出した手首は、ほころびた袖口をわずかにれたばかりであるが、肩の怒りよう、がんの配り、引手繰ひったくりそうに見えたので。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かまびすしくおの家号やがう呼立よびたてる、なかにもはげしいのは、素早すばや手荷物てにもつ引手繰ひツたぐつて、へい有難ありがたさまで、をくらはす、頭痛持づゝうもちのぼるほどこられないのが
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)