“ひったぐ”の漢字の書き方と例文
語句割合
引手繰100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
虹の目玉だ、やあ、八千年生延びろ、と逆落さかおとしのひさしのはずれ、鵯越ひよどりごえを遣ったがよ、生命いのちがけの仕事と思え。とびなら油揚あぶらあげさらおうが、人間の手に持ったままを引手繰ひったぐる段は、お互に得手でない。
紅玉 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
勇美子は引手繰ひったぐられるように一膝出て、わずかに敷居に乗らないばかり。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
幾条いくすじも幾条もうち中の縁の糸は両親で元緊もとじめをして、さっさらりと鵜縄うなわさばいて、娘たちに浮世の波をくぐらせて、ここを先途とあゆを呑ませて、ぐッと手許へ引手繰ひったぐっては、咽喉のどをギュウの、獲物を占め
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)