ほう)” の例文
後深草はほうぜられ、亀山上皇も御逝去みまかられた。さらに後二条も、在位わずか五年で夭折ようせつされ、かねての皇太子、富仁親王が御位についた。これを
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それだけでは慊焉あきたらず、今度は、半年前にほうじた先王アメシスのしかばねはずかしめようと考えた。カンビュセスが含む所のあったのは、むしろアメシス王の方だったからである。
木乃伊 (新字新仮名) / 中島敦(著)
永楽亭えいらくてい楡木川ゆぼくせんほうを記する、鬼母きぼの一剣を受くとなし、又野史やしを引いて、永楽帝楡木川ゆぼくせんに至る、野獣の突至するにい、こればくす、かくされてたゞ半躯はんくあますのみ、れんしてしかして匠を殺す
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
このシンガポールの近くでほうぜられているのだ。
秘境の日輪旗 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
英国女皇ほうず八十余歳。李鴻章りこうしょう逝く七十余歳。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
人民がことごとく服を白くしているとあれば天子のに相違ない。李陵は武帝ぶていほうじたのを知った。北海のほとりいたってこのことを告げたとき、蘇武そぶは南に向かって号哭ごうこくした。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
現に、承久の後鳥羽ごとば法皇は、北条義時にやぶれて、この島へ流され、海士郡あまぐんの配所に十八年間をむなしくとらわれのまま送って、ついにここでほうぜられており、その法皇がまれたという
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)