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小糠
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こぬか
ふりがな文庫
“
小糠
(
こぬか
)” の例文
毎日毎日、気がくさくさするような
霖雨
(
ながあめ
)
が、灰色の空からまるで
小糠
(
こぬか
)
のように降り
罩
(
こ
)
めている
梅雨時
(
つゆどき
)
の夜明けでした。
穴
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
小糠
(
こぬか
)
のような雨が生暖かいむんむんするような春の気を部屋一杯に垂れ込めて、甘酸っぱい
梔子
(
くちなし
)
の匂いが雨に打たれて、
咽
(
むせ
)
ぶように家の中じゅうに拡がっていた。
陰獣トリステサ
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
見ると、奉公人の私でさへ
齋痒
(
はがゆ
)
いと思ひます。丁子屋家付きの娘で、旦那は
小糠
(
こぬか
)
三合の入聟ですもの、あんなに小さくなつて居なくたつて宜いやうなものですが——
銭形平次捕物控:223 三つの菓子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その時の、魂の上に落ちた
陰翳
(
いんえい
)
を私は何時までも拭ふことが出来ない。私は家のものに隠れて手拭につゝんだ
小糠
(
こぬか
)
で顔をこすり出した。下女の美顔水を盗んで顔にすりこんだ。
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
「どうして
此
(
こ
)
れだけ
使
(
つか
)
へ
切
(
き
)
れるもんけえ」と
勘次
(
かんじ
)
はいつた。お
品
(
しな
)
は
勘次
(
かんじ
)
が
梯子
(
はしご
)
を
掛
(
か
)
けて
一
(
ひと
)
つ/\に
大根
(
だいこ
)
を
外
(
はず
)
すのも
小糠
(
こぬか
)
を
筵
(
むしろ
)
へ
量
(
はか
)
るのも
白
(
しろ
)
い
鹽
(
しほ
)
を
小糠
(
こぬか
)
へ
交
(
ま
)
ぜるのも
滿足氣
(
まんぞくげ
)
に
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
内部には
杵
(
きね
)
の音がし、
小糠
(
こぬか
)
のにおいがこめ、男女の声がしていた。支那の戦車のような形の船であった。これらは流れの瀬の替わるにつれて、昨日は
下
(
しも
)
、明日は
上
(
かみ
)
へとのぼるのである。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
小糠
(
こぬか
)
三
合
(
ごう
)
ということがある。
況
(
ま
)
して西引佐切っての早川家の息子だ。
ある温泉の由来
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
一人産むとすっかり変ってしまった、二人の友達のほうも似たりよったりです、結婚するまえはしとやかに
楚々
(
そそ
)
としていて、それが祝言してしまえばがらっと変るんですからね、
小糠
(
こぬか
)
三合持ったらという俗言は決して誇張じゃありませんよ
末っ子
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
小夜中は五重の塔のはしばしに影澄みにけり
小糠
(
こぬか
)
星屑
(
ほしくづ
)
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
小夜中は五重の塔のはしばしに影澄みにけり
小糠
(
こぬか
)
星屑
(
ほしくづ
)
白南風
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
女童
(
めわらべ
)
は
繁
(
しじ
)
に
咳
(
せ
)
き入る寒き夜を
小糠
(
こぬか
)
小星
(
こぼし
)
も風に冱えにき
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
女童
(
めわらべ
)
は
繁
(
しじ
)
に
咳
(
せ
)
き入る寒き夜を
小糠
(
こぬか
)
小星
(
こぼし
)
も風に冱えにき
白南風
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
糠
漢検準1級
部首:⽶
17画
“小糠”で始まる語句
小糠雨
小糠星
小糠虫