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室外
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そと
ふりがな文庫
“
室外
(
そと
)” の例文
室外
(
そと
)
に進む夏のけはいを感じてじっと味わいながら、お高は、口をきくのもおっくうで、一日中ただすわっていることが多かった。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
一運
(
チイフ
)
は
頤
(
あご
)
で為吉を指した。ボストンはちらっと彼を見遣って黙って先に立った。為吉は一歩
室外
(
そと
)
へ踏み出そうとすると
上海された男
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
「あらあなたでしたの。わたしどもは少し用事ができておくれましたが、こんなにおそくまで
室外
(
そと
)
にいらしってお寒くはありませんでしたか。気分はいかがです」
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
室外
(
そと
)
の廊下に「嫌ですよう、引っ張っちゃあ! 行きますよ。行ったら文句はないんでしょう。」と叫ぶ肝高い女の声、「来いっ! 貴様も一緒に来るんだ!」などと男の怒声
安重根:――十四の場面――
(新字新仮名)
/
谷譲次
、
林不忘
(著)
主
(
おも
)
なる
仕事
(
しごと
)
は
矢張
(
やは
)
り
御神前
(
ごしんぜん
)
に
静座
(
せいざ
)
して
精神統一
(
せいしんとういつ
)
をやるのでございますが、ただ
合間
(
あいま
)
合間
(
あいま
)
に
私
(
わたくし
)
はよく
室外
(
そと
)
へ
出
(
で
)
て、
四辺
(
あたり
)
の
景色
(
けしき
)
を
眺
(
なが
)
めたり、
鳥
(
とり
)
の
声
(
こえ
)
に
耳
(
みみ
)
をすませたりするようになりました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
空は、仰げば目も眩む程無際限に澄み切つて、塵
一片
(
ひとつ
)
飛ばぬ日和であるが、
稀
(
たま
)
に
室外
(
そと
)
を歩いてるものは、
何
(
ど
)
れも何れも申合せた様に、心配気な、浮ばない顔色をして、
跫音
(
あしおと
)
を
偸
(
ぬす
)
んでる様だ。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
察するところかねて私の聞いて居った風説のごとくに、ネパール政府では私がかつてこの国へ来たことをよく知って居るので、こういう話が済んで後に外務大書記官は
室外
(
そと
)
へ出て行かれた。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
「はい、はい。どうもお気の毒さま」と、お熊は
室外
(
そと
)
へ出た。
今戸心中
(新字新仮名)
/
広津柳浪
(著)
部屋の中には、首に
纏
(
まつ
)
わって線香のけむりが立ちこめ、
室外
(
そと
)
の廊下には、造酒をはじめ五人が眼を見張り、呼吸を呑んで釘づけになっている——。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「
花魁
(
おいらん
)
、花魁」と、お熊がまたしても
室外
(
そと
)
から声をかける。
今戸心中
(新字新仮名)
/
広津柳浪
(著)
こうなると、
室外
(
そと
)
の連中、呼吸をはかって
竦
(
すく
)
みあうばかりで、いつかな
埓
(
らち
)
があかない。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
その声は
室外
(
そと
)
へ漏れるほどだ。西宮も慰めかねていた。
今戸心中
(新字新仮名)
/
広津柳浪
(著)
笑っているので、段々きいて来たかと思った玄蕃、今にも
用人
(
ようにん
)
どもがやってくるであろう。そうしたら、サッと
室外
(
そと
)
へ飛び
退
(
の
)
こうという心構え、チラ、チラと廊下の方へ眼を配りながら
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
“室外”の意味
《名詞》
部屋や家屋の外。
(出典:Wiktionary)
室
常用漢字
小2
部首:⼧
9画
外
常用漢字
小2
部首:⼣
5画
“室”で始まる語句
室
室内
室町
室中
室生犀星
室蘭
室咲
室々
室堂
室津