トップ
>
媒妁人
>
なこうど
ふりがな文庫
“
媒妁人
(
なこうど
)” の例文
若様にはお
覚違
(
おぼえちが
)
いでござります。彼等
夥間
(
なかま
)
に結納と申すは、親々が縁を結び、
媒妁人
(
なこうど
)
の手をもち、婚約の祝儀、目録を贈りますでござります。
海神別荘
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と云い、甚藏は縁切でも
何
(
なん
)
でも金さえ取ればいゝ、と話が付き、
先
(
ま
)
ず作右衞門が
媒妁人
(
なこうど
)
で、十一月三日に婚礼致しました。
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
母はその
媒妁人
(
なこうど
)
と自分の代理者とそれから出迎えの者を十数人(貧富によって多少の差あり)嫁の家まで迎えに遣るです。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
お元は
下谷
(
したや
)
の
媒妁人
(
なこうど
)
の家に一旦おちついて、そこで江戸風の嫁入り支度をして、とどこおりなく加賀屋へ乗り込んだ。
半七捕物帳:37 松茸
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
媒妁人
(
なこうど
)
がなくてはならぬというので、誰に頼むかということになったが、私とて、まだこれという友人も出来ない時分、誰に頼んだものかと考えましたが
幕末維新懐古談:23 家内を貰った頃のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
▼ もっと見る
媒妁人
(
なこうど
)
というのも戸村が世話になる人である、是非やりたい是非往ってくれということになった。
野菊の墓
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
頑固
(
かたくな
)
な三吉が家を解散すると言出すまでには、離縁の手続、妻を引渡す方法、
媒妁人
(
なこうど
)
に言って聞かせる理由、お雪の荷物の取片付、それから家を壊した後の生活のことまでも想像してみたので
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「お
媒妁人
(
なこうど
)
はどなた様にお頼みあそばしますおつもりでございますな」
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
遂に京都で
大寺
(
だいじ
)
の住職となり、鴻の巣の若江は
旅籠屋
(
はたごや
)
を親族に相続させ、
更
(
あらた
)
めて渡邊祖五郎が
媒妁人
(
なこうど
)
で、梅三郎と夫婦になり、お竹も重役へ嫁入りました。
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
後
(
のち
)
にまたあらためて、
歴然
(
れっき
)
とした
媒妁人
(
なこうど
)
立てる。その媒妁人やったら、この席でこないな
串戯
(
わやく
)
は言えやへん。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
媒妁人
(
なこうど
)
が迎えに来てその翌日すぐ嫁入りするというのはごくごく貧しい交際のない家の事です。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
まず
媒妁人
(
なこうど
)
の七蔵をよび起して、今夜の首尾を確かめようと、彼女は更に次の間の障子をあけると、酔い潰れた七蔵は蚊帳から片足を出して
蟒蛇
(
うわばみ
)
のような
大鼾
(
おおいびき
)
をかいていた。
半七捕物帳:14 山祝いの夜
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
斎藤との縁談を断わったのが、なぜ面目ないのか、私は斎藤から頼まれて
媒妁人
(
なこうど
)
となったのだから、この縁談は実はまとめたかった。それでも当の本人が
厭
(
いや
)
だというなら、もうそれまでの話だ。
春の潮
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
「洒落たことをお云いでない。おまえさんは誰を
媒妁人
(
なこうど
)
に頼んで、いつの幾日に家のお金を女房に貰ったんだ。神明様の手洗い水で顔でも洗っておいでよ。ほんとうに馬鹿々々しい。」
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
何卒
(
どうか
)
跡に嫁を欲しいと思うが、お前の妹お藤が相当な縁だというので真堀の定蓮寺の
海禪和尚
(
かいぜんおしょう
)
が橋渡しをして
媒妁人
(
なこうど
)
を立てて貰い度いという、向うは急ぐからお前に相談しようと思うが
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
こういう奇態な習慣があるものですから、
媒妁人
(
なこうど
)
らは充分注意してなるべく酒を飲まないようにする。けれどもまた花嫁の朋友とか親族とかいうものは巧みに勧めて酒を飲ませようと掛る。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
「安心しな、姉さん、心に罪があっても大事はない。私が許す、小山由之助だ、大審院の判事が許して、その証拠に、
盗
(
ぬすみ
)
をしたいと思ったお前と一所になろう。婆さん、
媒妁人
(
なこうど
)
は頼んだよ。」
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
武田の重二郎が当家へ養子に来てくれる様に
疾
(
と
)
うから話はして置いたが、
漸
(
ようや
)
く今日話が
調
(
とゝの
)
ったからお母様と相談して、善は急げで結納の
取交
(
とりかわ
)
せをしたいが、
媒妁人
(
なこうど
)
は高橋を
以
(
もっ
)
てする積りで
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
処へ、名にし負う道学者と来て、天下この位信用すべき
媒妁人
(
なこうど
)
は少いから、
呉
(
ご
)
も
越
(
えつ
)
も隔てなく口を利いて
巧
(
うま
)
く
纏
(
まと
)
める。従うて諸家の
閨門
(
けいもん
)
に出入すること頻繁にして時々厭らしい! と云う
風説
(
うわさ
)
を聞く。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その
媒妁人
(
なこうど
)
はかの三浦老人夫婦であった。
半七捕物帳:37 松茸
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
即
(
すなわ
)
ち東山作左衞門が
媒妁人
(
なこうど
)
で夫婦になり親子睦ましく暮して居ります、東山のつい地面内へ少しばかりの家を貰って住んで、農業を致し、親子の者が東山のお蔭で今日では豊かに暮して居ります
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
媒妁人
(
なこうど
)
は宵の口、
燈火
(
ともしび
)
を中に、酒井とさしむかいの坂田礼之進。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そして
媒妁人
(
なこうど
)
をして下さい。
山吹
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
媒
常用漢字
中学
部首:⼥
12画
妁
漢検1級
部首:⼥
6画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“媒妁人”で始まる語句
媒妁人役