大鍋おほなべ)” の例文
ものゝ可懐なつかしかつたのは、底暗そこくら納戸なんどに、大鍋おほなべおもふのに、ちら/\とからんで焚火たきびであつた、このは、くるまうへから、彼処かしこ茶屋ちややときから
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
智恵無しの奴め大鍋おほなべ四辺ぐるりにそれッ位無駄がついてゐるでは無いか、それへ湯を廻して砂糖さへ甘くすれば十人前や二十人は浮いて来よう、何処でも皆なそうするのだお前のとこばかりではない
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
肉汁スープでも一ぱいはいつてゐさうな大鍋おほなべまはしてました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
智惠無ちゑなしのやつ大鍋おほなべ四邊ぐるりれッくらい無駄むだがついてるではいか、れへまわして砂糖さとうさへあまくすれば十にんまへや二十にんいてよう、何處どこでもみん左樣そうするのだおまへとこばかりではない
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)