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大空
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おほそら
はかなき
夢に
心の
狂ひてより、お
美尾は
有し
我れにもあらず、
人目無ければ
涙に
袖をおし
浸し、
誰れを
戀ふると
無けれども
大空に
物の
思はれて
今日は二
月の十二
日、
風の
方向は
極めて
順當であるから、
本日輕氣球が
此島を
出發すれば、
印度洋の
大空を
横斷して、
來る十六
日か十七
日には
秋晴と云つて、此頃は東京の
空も
田舎の様に深く見える。かう云ふ
空の
下に
生きてゐると思ふ丈でも
頭は
明確する。
其上野へ
出れば申し分はない。気が
暢び/\して
魂が
大空程の
大きさになる。