大空おほそら)” の例文
はかなきゆめこゝろくるひてより、お美尾みをありれにもあらず、人目ひとめければなみだそでをおしひたし、れをふるとけれども大空おほそらものおもはれて
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
今日けふは二ぐわつの十二にちかぜ方向ほうかうきわめて順當じゆんたうであるから、本日ほんじつ輕氣球けいきゝゆうこのしま出發しゆつぱつすれば、印度洋インドやう大空おほそら横斷わうだんして、きたる十六にちか十七にちには
秋晴と云つて、此頃は東京のそら田舎いなかの様に深く見える。かう云ふそらしたきてゐると思ふ丈でもあたま明確はつきりする。其上そのうへ野へれば申し分はない。気がび/\してたましい大空おほそら程のおほきさになる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ただ大空おほそらをながめけり
草わかば (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
大空おほそら落日いりひただよひ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
大空おほそらならば指ささん
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
高くべたる大空おほそら
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
北行く鴈は大空おほそら
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)