トップ
>
塩釜
>
しおがま
ふりがな文庫
“
塩釜
(
しおがま
)” の例文
どう見たって、
塩釜
(
しおがま
)
さまの
杓子面
(
しゃもじづら
)
。
安産札
(
あんざんまもり
)
じゃねえが、面のまんなかに字が書いてねえのが不思議なくらいだ。
顎十郎捕物帳:21 かごやの客
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
塩釜
(
しおがま
)
から船で出ました。清く澄んだ海水を通して、海の
藻
(
も
)
の浮かび流れるのが見えるほど、よく晴れ渡った秋の日でした。なるほど、あそこにも島、ここにも島。
力餅
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
河の氷がようやく崩れはじめ、大洋の果てに薄紫の
濛靄
(
もや
)
が
煙
(
けぶ
)
るころ、銀子はよその家の
妓
(
こ
)
三四人と、
廻船問屋
(
かいせんどんや
)
筋の
旦那衆
(
だんなしゅう
)
につれられて、
塩釜
(
しおがま
)
へ
参詣
(
さんけい
)
したことがあった。
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
なかでも浜千鳥が砂浜に足跡をつけてあそぶ
鳴海潟
(
なるみがた
)
、富士山の噴煙、浮島が原、清見が関、大磯小磯の浦々、紫草の美しく咲く武蔵野の原、
塩釜
(
しおがま
)
の海の穏やかな朝景色
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
四里ほどの道をぶらぶら歩いて
塩釜
(
しおがま
)
に着いた頃には、日も既に西に傾き、秋風が急につめたく身にしみて、へんに心細くなって来たので、松島見物は明日という事にして
惜別
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
猫の話で思い出したが、
儂
(
わし
)
は明治四十二年の春、
塩釜
(
しおがま
)
の宿で
牡蠣
(
かき
)
を食った時から
菜食
(
さいしょく
)
を
廃
(
よ
)
した。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
塩釜
(
しおがま
)
から小さな汽船に乗って美しい女学生の一行と乗合せたが、土用波にひどく揺られてへとへとに酔ってしまって、仙台で買って来たチョコレートをすっかり吐いてしまった。
夏
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
雪の側はいわゆる御花畑で、
四
(
よ
)
ツ
葉
(
ば
)
塩釜
(
しおがま
)
、
白山一華
(
はくさんいちげ
)
、
小岩鏡
(
こいわかがみ
)
などが多い。
白峰山脈縦断記
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
名にし負う
塩釜
(
しおがま
)
神社に近く、右手の沖は、鮎川のながれを受ける
金華山
(
きんかざん
)
。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
異
(
あや
)
しとも
甚
(
はなは
)
だ異し!
疾
(
と
)
く往きて、疾く
還
(
かへ
)
らんと、
遽
(
にはか
)
に
率
(
ひきゐ
)
し
俥
(
くるま
)
に乗りて、
白倉山
(
しらくらやま
)
の
麓
(
ふもと
)
、
塩釜
(
しおがま
)
の
湯
(
ゆ
)
、
高尾塚
(
たかおづか
)
、
離室
(
はなれむろ
)
、
甘湯沢
(
あまゆざわ
)
、
兄弟滝
(
あにおととのたき
)
、
玉簾瀬
(
たまだれのせ
)
、
小太郎淵
(
こたろうがぶち
)
、
路
(
みち
)
の
頭
(
ほとり
)
に高きは
寺山
(
てらやま
)
、低きに人家の在る処
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
河原左大臣
源融
(
みなもとのとおる
)
は、毎月二十石の潮水を尼ヶ崎から運搬させ、その六条の邸にたたえ、陸奥の
塩釜
(
しおがま
)
の景をうつして、都のたおやめを、
潮汲
(
しおく
)
みの
海女
(
あま
)
に擬し、驕奢の随一を誇ったというが、忠平には
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
塩釜
(
しおがま
)
よりはいい。」とその友は
容喙
(
まぜかえ
)
せり。
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
からからとからき
浮世
(
うきよ
)
の
塩釜
(
しおがま
)
で
突貫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
塩
常用漢字
小4
部首:⼟
13画
釜
常用漢字
中学
部首:⾦
10画
“塩釜”で始まる語句
塩釜様