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うわさばなし
ふりがな文庫
“
噂話
(
うわさばなし
)” の例文
ただの
噂話
(
うわさばなし
)
だったかも知れぬが、そういう
不心得
(
ふこころえ
)
な者の家には、村の若い衆たちがやってきて、屋根の萱をひきはいだものだそうな。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
ぼくは黒井さんが好きでしたし、その若禿の
為
(
ため
)
に、
許婚
(
いいなずけ
)
を失ったという、
噂話
(
うわさばなし
)
もきかされているので、
唱
(
うた
)
う気にはなれません。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
小夜子とお玉さんの間に、仲間の独逸人の消息とか男女の関係とか、世間の
噂話
(
うわさばなし
)
が交されていたが、するうち三人で銀座へ出ることになった。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
私が彼の心持を知ったのは、初対面から二ヶ月ばかりたった頃であったが、それは直接彼からではなく、諸戸の友人達の間の
噂話
(
うわさばなし
)
からであった。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
ひとびとはいくつもの群になって、墓地や、橋や、帽子と南瓜とが発見された場所に集り、しげしげとあたりを見まわしたり、
噂話
(
うわさばなし
)
をしたりした。
スリーピー・ホローの伝説:故ディードリッヒ・ニッカボッカーの遺稿より
(新字新仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
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二人は互いに
盃
(
さかずき
)
を取り交わしながら、いろいろの憶い出を語ったり、親類の人たちの
噂話
(
うわさばなし
)
に花を咲かせたり、とかくの非難攻撃を浴びせかけたり
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
それに、田舎は存外
猥褻
(
わいせつ
)
で
淫靡
(
いんび
)
で不潔であるということもわかってきた。人々の
噂話
(
うわさばなし
)
にもそんなことが多い。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
そして幾人かの親しい友だちが来ると、彼女は初めて元気になった。その友だちらも皆、彼女と同様に
饒舌
(
じょうぜつ
)
で、彼女と同様にパリーの
噂話
(
うわさばなし
)
を聞きたがっていた。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
毎日または隔日に、わたしはぶらっと村に出ていき絶えまなくそこにおこなわれている
噂話
(
うわさばなし
)
を聴いた。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
またしばしば叛乱将校の個人に関する
噂話
(
うわさばなし
)
などを、何かにつけやりだしたり、口ぎたなくかれらの罪状に追い
討
(
う
)
ちをかけたりして、心ある塾生たちの反感を買った。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
錯雑した家族的関係やなんかが、新聞に出たこともあり、友達の
噂話
(
うわさばなし
)
で耳に入ったこともあったが、僕はそんな事に興味を感じないので、格別心に留めずにしまった。
百物語
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
明るい色の
衣裳
(
いしょう
)
や、
麦藁帽子
(
むぎわらぼうし
)
や、笑声や、
噂話
(
うわさばなし
)
は
倐忽
(
たちまち
)
の
間
(
あいだ
)
に
閃
(
ひらめ
)
き去って、夢の
如
(
ごと
)
くに消え
失
(
う
)
せる。
冬の王
(新字新仮名)
/
ハンス・ランド
(著)
ヤアパンニアでは黄金を
重宝
(
ちょうほう
)
にするという
噂話
(
うわさばなし
)
を聞いたからであった。日本の衣服をこしらえた。碁盤のすじのような模様がついた浅黄いろの木綿着物であった。刀も買った。
地球図
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
すくなくも一日おきぐらいに、入り江をとりまく町や村をたのまれた用たしでぐるぐるまわってくるチリリンヤは、船や車にいろんな
噂話
(
うわさばなし
)
もいっしょに積みこんでもどってきた。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
右の恐怖の一隊が現われたと見ると間もなく、山王の森蔭に隠れてしまいましたから、この席のものも生き返ったようにホッとして、暫くあって、また
噂話
(
うわさばなし
)
に花が咲き出しました。
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
だれがまあそんな
噂話
(
うわさばなし
)
をしていたの、ほんとうにかわいそうな話ではないか。
源氏物語:54 蜻蛉
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
ちょうど其の日は激しい
競
(
せ
)
り合いがあって、その女たちのうちでも働き盛りの年頃の者は、しきりに負傷者の世話などをしたあとのことであった、例の如くその日の合戦の
噂話
(
うわさばなし
)
が始まったので
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
帝劇で見た芝居の
噂話
(
うわさばなし
)
をでもしているように夫人の態度は平静だった。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
しばらくすると、彼は、まともな
噂話
(
うわさばなし
)
の仲間入りができるようになったし、
昏睡
(
こんすい
)
しているあいだに起きた、変ったできごとがのみこめるようにもなった。
リップ・ヴァン・ウィンクル:ディードリッヒ・ニッカボッカーの遺稿
(新字新仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
そして、それから数日のちのこと、その
間
(
あいだ
)
私は、可哀相な裏の女房のことは、気にかかりながら
強
(
し
)
いて忘れる様にしていた。家人の
噂話
(
うわさばなし
)
などもなるべく聞くまいとした。
毒草
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
加賀の手取川などは、同じく日本海に注ぐ著名な流れであるが、このあたりのアユの風は、椰子の実は吹き寄せなかったものとみえて、飛んでもない
噂話
(
うわさばなし
)
が記憶せられていた。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
考える人にとってはすべてのいわゆるニュースは
噂話
(
うわさばなし
)
であり、それを編集しそれを読むのはお婆さん連の茶飲みばなしにほかならない。ところがこの噂話がほしくてたまらぬ人間が少なくないのだ。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
ここで彼らは、長いものうい夏の日に、一日じゅう木かげに腰をすえて、大儀そうに村の
噂話
(
うわさばなし
)
をしたり、いつ果てるともしれぬ、とりとめのない話をしたりするのだった。
リップ・ヴァン・ウィンクル:ディードリッヒ・ニッカボッカーの遺稿
(新字新仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
人間豹に関する恐ろしい
噂話
(
うわさばなし
)
は、輪に輪をかけて、大衆のあいだに
流布
(
るふ
)
されていた。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
噂
漢検準1級
部首:⼝
15画
話
常用漢字
小2
部首:⾔
13画
“噂”で始まる語句
噂
噂好
噂咄
噂出
噂種
噂立
噂計