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唐織
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ふりがな文庫
“
唐織
(
からおり
)” の例文
まず
厨子
(
ずし
)
の本尊仏をかつぎだし、燭台
経机
(
きょうづくえ
)
の類をはじめ、
唐織
(
からおり
)
の
帳
(
とばり
)
、
螺鈿
(
らでん
)
の卓、
瑩
(
えい
)
の香炉、
経櫃
(
きょうびつ
)
など、
床
(
ゆか
)
の
一所
(
ひととこ
)
に運び集める。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
紺
(
こん
)
ちりめんへ雨雲を
浅黄
(
あさぎ
)
と
淡鼠
(
ねずみ
)
で出して、稲妻を白く抜いた
単
(
ひとえ
)
に、
白茶
(
しらちゃ
)
の
唐織
(
からおり
)
を
甲斐
(
かい
)
の
口
(
くち
)
にキュッと締めて、
単衣
(
ひとえ
)
には
水色
(
みずいろ
)
太白
(
たいはく
)
の糸で袖口の下をブツブツかがり
旧聞日本橋:03 蕎麦屋の利久
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
……実はこちらに
発
(
た
)
つ前にちょっと人伝てに聞いた話では、何でも、やはり
坊
(
まち
)
の小路あたりで大納言様の囲い者になっているらしく、まあ、きらびやかな
唐織
(
からおり
)
の着物でも着せられて
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
白茶地
(
しらちやぢ
)
に
金糸
(
きんし
)
の多い
色紙形
(
しきしがた
)
、
唐織
(
からおり
)
の帯も
眩
(
まばゆ
)
く
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
ふたりは、そう解して、悲涙にくれたが、於松はすこしも
頓着
(
とんちゃく
)
なく、白装束を着て、その上に、それだけは華やかな
赤地錦
(
あかじにしき
)
の陣羽織に、
唐織
(
からおり
)
の
袴
(
はかま
)
をはいた。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
唐織
(
からおり
)
の帯の落着く季節
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
唐織
(
からおり
)
十反、そのほか品々のご註文があったので、よろこんでお納めすると、その代金じゃといって、
楮幣
(
ちょへい
)
とやらいうひょんな
札
(
さつ
)
の
束
(
たば
)
を手代にわたしてよこしたではございませんか。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、高時は着ていた
唐織
(
からおり
)
の羽織を
脱
(
と
)
って投げ与えた。その上、手ずから杯をやって。
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「楮幣にかぎる、物と物との交易も相ならず、というんだそうだよ。——市でも近ごろ見なくなった
舶載
(
はくさい
)
の上茶だの、糸、朱粉、薬種、香料、
唐織
(
からおり
)
、欲しい物だらけだというんだが」
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
唐織
(
からおり
)
の
布
(
ぬの
)
を垂れた一方の
几帳
(
きちょう
)
が揺れて、そのかげに、
裳
(
もすそ
)
だけを重ね合って
潜
(
ひそ
)
んでいた幾人もの女房たちが、こらえきれなくなったように、一人がくすりと洩らすと、それをはずみに、いちどに
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
有難味も真の
値打
(
ねうち
)
も……。よろしい、こん夜ここでの楮幣は、明日、わしの佐女牛の屋敷へ持参せい。——わが家の倉にある
伽羅
(
きゃら
)
、油、
宋
(
そう
)
の薬、白粉、
唐織
(
からおり
)
、珠、
釵子
(
かざし
)
、欲しい物と
交易
(
こうえき
)
してやる。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
唐
常用漢字
中学
部首:⼝
10画
織
常用漢字
小5
部首:⽷
18画
“唐織”で始まる語句
唐織衣
唐織錦
唐織寄縞
唐織銀文地