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和
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なぎ
先づ
目は
海ぢゃ、
終始涙の
滿干がある、
身體は
船、
其鹽辛い
浪を
走る、
溜息は
風ぢゃ、
涙の
浪と
共に
荒𢌞り、
涙はまたそれを
得て
倍〻荒るゝ、はて、
和が
急に
來なんだら
佛にはかかる
和をと
宣らせこそなどか
愛しき光る若葉
仏にはかかる
和をと
宣らせこそなどか
愛しき光る若葉
物の
和沈むを聴けば草堀の春
闌けにつつ
雨夜ひさしき
白牡丹光
発ちつつ
和久し自界荘厳の
際にあらむか