命數めいすう)” の例文
新字:命数
うんほしかゝってあるさるおそろしい宿命しゅくめいが、今宵こよひえんはしひらいて、てたわが命數めいすうを、非業無慚ひごふむざん最期さいごによって、たうとするのではないからぬ。
くだきて我が妻のやまひ平癒へいゆ成さしめ給へと祈りしかば定まりある命數めいすうにや日増ひましつかおとろへて今は頼み少なき有樣に吉兵衞は妻の枕邊まくらべひざさしよせ彼是かれこれと力をつけ言慰いひなぐさめつゝ何かべよくすり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
踏掛ふみかけ漸々としてつひに天井へ昇り其跡をいたにて元の如く差塞さしふさぎ先是では氣遣きづかひ無しと大いに安堵あんどなし息をこらして隱れ居たり斯る惡人なれども未だ命數めいすうつきざる所にや僧のなさけに依て危き命を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)