古昔むかし)” の例文
ここは古昔むかしより女のあることを許さねば、酌するものなどすべて男の児なるもなかなかにきびきびしくて好し。
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
古昔むかしそう文帝ぶんていころの中書學生に盧度世ろとせいと云者あり崔浩さいかうの事に坐し亡命にげ高陽かうやうの鄲羆の家に竄る官吏やくにんの子をとらへて之を掠治たゞす其子をいましめて曰君子は身を殺てじん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その他も皆そんなもので一向不思議ふしぎな事はないが、この辺の山の一体の形を見ますと古昔むかしは噴火山があったのじゃああるまいかと思われるような形跡けいせきもあります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
「で、古昔むかしから智仁勇と文字通りに順序を付けて、智を第一位に置いたやうぢやが……」と侯爵は前に突出したかひなをだらりと狐の尻尾のやうに卓子テーブルの上に投げ出した。
およそ日本国中に於て第一雪の深き国は越後なりと古昔むかしも今も人のいふ事なり。しかれども越後に於ももつとも雪のふかきこと一丈二丈におよぶは我住わがすむ魚沼郡うをぬまごほりなり。次に古志こし郡、次に頸城くびき郡なり。
入るのみ其樣彼の軍鷄籠とうまるかごを伏たる如くなり古昔むかしくるわとな大門おほもん御免の場所には之ありしとなり然ば白妙しろたへは大いになげきしが或日饅頭まんぢう二ツを紙に包み禿かむろ躑躅つゝじそつまねき是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
およそ日本国中に於て第一雪の深き国は越後なりと古昔むかしも今も人のいふ事なり。しかれども越後に於ももつとも雪のふかきこと一丈二丈におよぶは我住わがすむ魚沼郡うをぬまごほりなり。次に古志こし郡、次に頸城くびき郡なり。