兩袖りやうそで)” の例文
新字:両袖
と、ひしはせた、兩袖りやうそでかたしまつたが、こぼるゝ蹴出けだやはらかに、つま一靡ひとなび落着おちついて、むねらして、かほ
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と、兩袖りやうそでげて、はた/\とはらつて、さつほこりいてると、ごみせて、クシヤと圖拔づぬけなくしやみをした。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それから、「お獅子ししは? みいちやん。」とくと、引掛ひつかけて半纏はんてん兩袖りやうそで引張ひつぱつて、つてはかぶり、つてはかぶりしたさうである。いや、おまつりうれしいものだ。
祭のこと (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
兩方りやうはうかた兩袖りやうそで一所いつしよ一寸ちよつとゆすつて、内懷うちぶところ紙入かみいれから十圓じふゑんなり、やつぱり一錢いつせんいたゞいた。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)