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入乱
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いりみだ
ふりがな文庫
“
入乱
(
いりみだ
)” の例文
旧字:
入亂
不思議に、
蛍火
(
ほたるび
)
の消えないやうに、小さな
簪
(
かんざし
)
のほのめくのを、雨と風と、人と水の
香
(
か
)
と、
入乱
(
いりみだ
)
れた、
真暗
(
まっくら
)
な
土間
(
どま
)
に
微
(
かすか
)
に認めたのである。
光籃
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
そして寝台から床の上へかけて、ぬれた大きな足跡が
入乱
(
いりみだ
)
れているのである。それは人間のものではなかった。長い指と指とのあいだに、
蹼
(
みずかき
)
のあるのがはっきりと分る。
水中の怪人
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
激しい
叫喚
(
きょうかん
)
と物の壊れる音とがゴッチャになって、階下から響いてきた。出口にいた城山刑事に
遮
(
さえぎ
)
られて、怪漢は逃げ場を失い、そこで三人
入乱
(
いりみだ
)
れての争闘が始まっているのであろう。
疑問の金塊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
神楽坂
(
かぐらざか
)
の大通を挟んでその左右に幾筋となく
入乱
(
いりみだ
)
れている横町という横町、露路という露路をば大方歩き廻ってしまったので、二人は足の痛むほどすっかり疲れてしまったが、しかしそのかいあって
夏すがた
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
六
(
む
)
ツになり、
散々
(
ちりぢり
)
にちらめいて、
忽
(
たちま
)
ち
算
(
さん
)
無
(
な
)
く、
其
(
そ
)
の
紅
(
くれない
)
となく、紫となく、緑となく、あらゆる色が
入乱
(
いりみだ
)
れて、上になり、下になり、右へ飛ぶかと思ふと左へ
躍
(
おど
)
つて、前後に
飜
(
ひるがえ
)
り、また飜つて
蠅を憎む記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「第一、格闘だといっても、その証拠がないよ。
入乱
(
いりみだ
)
れた靴の跡も無しさ。第二に、前から
強迫
(
きょうはく
)
しているのに、
背後
(
うしろ
)
から撃ったのでは、前にいる同じ仲間のやつに、ピストルが当りゃしないかネ。僕はそんなことじゃないと思うよ」
疑問の金塊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ばさ/\、と
左右
(
さいう
)
へ
分
(
わか
)
れて、
前後
(
あとさき
)
に
入乱
(
いりみだ
)
れたが、やがて
畷
(
なはて
)
へ
三個
(
みつつ
)
で
並
(
なら
)
ぶ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と
七
(
なな
)
ツ
八
(
やつ
)
ツ
入乱
(
いりみだ
)
れてけたゝましい
跫音
(
あしおと
)
が
駈
(
か
)
けめぐる。
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
乱
常用漢字
小6
部首:⼄
7画
“入”で始まる語句
入
入用
入口
入牢
入来
入水
入込
入日
入交
入相