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倦
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あぐ
ふりがな文庫
“
倦
(
あぐ
)” の例文
待ち
倦
(
あぐ
)
んで引返してきたのだと声高に述べたてていたが、真一の突然の死をお手伝いさんから聞くと、驚いて離座敷に駈けつけてきた。
三人の双生児
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
益
(
ます
)
々怪しいけれど、兎に角此の世に、此の時計の捲き方を知る人の有るは、調べ
倦
(
あぐ
)
んで居た余の叔父に取っては非常の好都合に違い無い
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
にこにことほほえみながら近づいて来るのは、なんとなんと! 今の今まで、一日一杯私が探して探して探し
倦
(
あぐ
)
ねていた、ジーナとスパセニアだったのです。
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
なお帰らねば
廃嫡
(
はいちゃく
)
せんなど、種々の難題を持ち出せしかど、財産のために我が
抱負
(
ほうふ
)
理想を
枉
(
ま
)
ぐべきに
非
(
あら
)
ずとて、彼は
諾
(
うべな
)
う
気色
(
けしき
)
だになければ、さしもの両親も
倦
(
あぐ
)
み果てて
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
斯して鬪ひの上に更に鬪ひ、鬪ひの上に更に鬪ひをして、吾が心は
倦
(
あぐ
)
ね果てるまで健鬪した。
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
▼ もっと見る
やゝ待ち
倦
(
あぐ
)
みたる会員は
急霰
(
きふさん
)
の如き拍手を
以
(
もつ
)
て温厚なる浦和議長を迎へたり、議長は
徐
(
おもむ
)
ろに開会の辞を宣して、今や書記をして今夜の議案を朗読せしめんとする時「議長ツ」と
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
私は煙草を三本も四本も飲んでから、待ち
倦
(
あぐ
)
んで戸外へ出た。
日蔭の街
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
と独り喋り
倦
(
あぐ
)
んだ妙子さんが袂を引いた時、
徐
(
おもむろ
)
に身を起して
女婿
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
知りて付込れなば如何なる
變事
(
へんじ
)
の出來んも知れず
何
(
いづ
)
れにも又々明日馬喰町へ行きて尋ね當り次第市之丞へ渡す迄は
甚
(
はなは
)
だ以て心遣ひなりと云に女房も
夫
(
そ
)
は
御道理
(
ごもつとも
)
なり今日は
終日
(
ひねもす
)
尋ね
倦
(
あぐ
)
まれ
嘸
(
さぞ
)
かし
御勞
(
おつか
)
れならんにより
貴郎
(
あなた
)
は
宵
(
よひ
)
の
中
(
うち
)
御臥
(
おやす
)
みありて
夜陰
(
よは
)
よりは御心だけも
眠
(
ねむ
)
り給は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
その解けぬ
謎
(
なぞ
)
を考え
倦
(
あぐ
)
ねながら、私はいつまでもいつまでも
薄暗
(
うすやみ
)
の中に突っ立っていました。
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
勿論、いくら思い
倦
(
あぐ
)
ね考え倦ねてみても、どうしても思い当るところはないのです。ただこんな思い設けぬ、重大事が突発した以上、もう帰京する気には、どうしてもなれません。
仁王門
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
倦
漢検準1級
部首:⼈
10画
“倦”を含む語句
倦怠
倦果
倦厭
気倦
飽倦
倦怠期
厭倦
見倦
物倦
待飽倦
倦々
倦怠感
倦怠相
早倦
魂倦
仕倦
附倦
遊倦
責倦
倦労
...