信義しんぎ)” の例文
其方儀貞實ていじつ信義しんぎ烈女れつぢよ民間みんかんにはまれなる者なり汝が貞心ていしん天もかんずる所にしてかくをつとが無實の罪明白に成事感賞かんしやうたへたりとて厚く御褒詞はうし有之
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「なんとあなたがいおうとも、わたしはここにのこる決心です。わたしは信義しんぎを第一におもんじるよう教育されてきたのです」
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)
この山本という男は名前は信義しんぎだが、いたって不思議な男であるばかりか、よくしらべると窃盗犯の前科のあるものなのだ。山本信義というのも実は偽名なのだ。
深夜の電話 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
かく身のあかしは立っても、その子のすでに首斬られていることを知ったら、あの父の心はどんなだろう。……ここまでは一途いちず信義しんぎを守って来た士も、かえってこの先において織田家を
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其方共儀むこ夫等をつとら災難さいなんを歎き艱難辛苦かんなんしんくの上公儀巡見使じゆんけんしうつたへ出申立明了あきらかなるにより善惡判然と相あらはれ九助の寃罪ゑんざいそゝぎし信義しんぎ貞操ていさうの段厚くほめ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其方儀平常つね/″\身持みもちよろしからず數度すどをつともち不貞ふていの行ひありしのみならず森田屋銀五郎方の大恩をわすれ病人を捨置欠落かけおち致し其上我かをひ傳吉より七十五兩の大金をつかはしたる信義しんぎわすれ憑司と密通みつつう致し傳吉を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)