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ことづけ
ふりがな文庫
“
伝言
(
ことづけ
)” の例文
旧字:
傳言
といって、加藤の家の
主婦
(
おかみ
)
さんが
伝言
(
ことづけ
)
をしていたというから、それで喜久井町の家の未練を思いきって
其家
(
そこ
)
へ移ることに決心した。
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
それでも「池の
主
(
ぬし
)
になっているから、姿をかくしたが安心してくれ。」という
伝言
(
ことづけ
)
をせねば、自分の重い役が一生とれぬ
心地
(
こころもち
)
もするので
糸繰沼
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
と、鄭に
伝言
(
ことづけ
)
を頼んで一ヶ月ぐらいも経ったとき、多分それは三月の五日か六日であった。朴がひょっくり私の店を訪ねて来た。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
『東京がなんだ、参議がどうだ、東京は人間のはきだめよ。俊助に高慢な顔をするなって、おれがそう言ったッて
伝言
(
ことづけ
)
ろ!』
まぼろし
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
僕は敢えて催促しなかったが或日宮下君が佐藤氏の
伝言
(
ことづけ
)
を持って来た。僕に相談したいことがあるから都合の時に来てくれろというのだった。
ロマンスと縁談
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
▼ もっと見る
「奥様からのお
伝言
(
ことづけ
)
で。あるよい家が目つかりましたので、
昨日
(
きのう
)
お移りなさいましたそうで。それで、お迎えに参りました」
銀三十枚
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
それならば私がその折召使に
伝言
(
ことづけ
)
した忠告も、恐らく家人の注意と同じように聞き捨てられたに違いない。
死の快走船
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
君江はカッフェーの
仕舞際
(
しまいぎわ
)
に
瑠璃子
(
るりこ
)
という女給に市ヶ谷へ立寄って
伝言
(
ことづけ
)
をするように頼んだのである。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
彼
(
かれ
)
は
先刻
(
さっき
)
、
学校
(
がっこう
)
の
窓
(
まど
)
のところですずめに
向
(
む
)
かって、お
母
(
かあ
)
さんに
伝言
(
ことづけ
)
をしてくれるようにと
切
(
せつ
)
に
頼
(
たの
)
んだが、なにかいってくれたかしらと
思
(
おも
)
いながら
家
(
いえ
)
に
帰
(
かえ
)
ってきました。
残された日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
君の
伝言
(
ことづけ
)
どおりにみんな出してやった。が、そこらでうちのやつに会わなかったですか。
安重根:――十四の場面――
(新字新仮名)
/
谷譲次
、
林不忘
(著)
おむら
伝言
(
ことづけ
)
をしろと
仰有
(
おっしゃ
)
るのですか。居ない者に伝言のしようがありません。
瞼の母
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
「どうせ、
貴様
(
てめえ
)
から
返金
(
かへ
)
して貰へるなんて思つちや居ねえツて言つたよ——其れよりかお竹の阿魔に、泣かずに
待
(
まつ
)
てろツて
伝言
(
ことづけ
)
頼むぞ、忘れると承知しねえぞ」と
後車
(
あと
)
の御者は答へつゝ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
みゑ「若旦那小三郎さまにお目に懸ったらば能くお
伝言
(
ことづけ
)
をしておくれ」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「お前はルグラン君からなにか
伝言
(
ことづけ
)
を言いつかってきたのかい?」
黄金虫
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
「おたけさんから何か
伝言
(
ことづけ
)
があったろう」
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
礫
(
つぶて
)
のように走り出したが、親分の代官松の指図通りに、橋場の卯之吉と河岸の源介のもとへ、
伝言
(
ことづけ
)
をするために走って行く、文三と勘八との姿であった。
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「実は僕もこの間やったんです。しかし何うせこゝへ寄るんですから何か
伝言
(
ことづけ
)
があるかも知れないと思って、立つ前に顔を出したら、『何しに来た?』と言いました」
変人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
張首明 私も来たかありませんがね、
伝言
(
ことづけ
)
を頼まれたから、仕方なしに来たんです。
安重根:――十四の場面――
(新字新仮名)
/
谷譲次
、
林不忘
(著)
千葉先生におあいしたら、一つこのように
伝言
(
ことづけ
)
てくれ。大馬鹿者の観世銀之丞も、あの晩以来改心し、真人間になりました。そうして自分の本職を、いよいよ練磨致すため、犬吠崎へ参りました。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「片岡虎之助に
伝言
(
ことづけ
)
がある。片岡は大馬鹿だと言ってくれ」
負けない男
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
その李先生に
伝言
(
ことづけ
)
を頼もう——。
安重根:――十四の場面――
(新字新仮名)
/
谷譲次
、
林不忘
(著)
伝
常用漢字
小4
部首:⼈
6画
言
常用漢字
小2
部首:⾔
7画
“伝言”で始まる語句
伝言者