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乙姫様
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おとひめさま
ふりがな文庫
“
乙姫様
(
おとひめさま
)” の例文
旧字:
乙姫樣
五十過ぎて、たった一と粒種——それも龍宮の
乙姫様
(
おとひめさま
)
のように美しい娘に死なれた、三河屋
嘉兵衛
(
かへえ
)
夫婦の歎きは、見る目も哀れでした。
銭形平次捕物控:079 十七の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
この
豐玉姫様
(
とよたまひめさま
)
と
言
(
い
)
われる
御方
(
おかた
)
は、
第
(
だい
)
一の
乙姫様
(
おとひめさま
)
として
竜宮界
(
りゅうぐうかい
)
を
代表
(
だいひょう
)
遊
(
あそ
)
ばされる、
尊
(
とうと
)
い
御方
(
おかた
)
だけに、
矢張
(
やは
)
りどことなく
貫禄
(
おもみ
)
がございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
とんと竜宮の
田楽
(
でんがく
)
で、
乙姫様
(
おとひめさま
)
が
洒落
(
しゃれ
)
に
姉
(
あね
)
さんかぶりを遊ばそうという処、また一段の
趣
(
おもむき
)
だろうが、わざとそれがために忍んでも出られまい。
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
乙姫様
(
おとひめさま
)
の前に出たような気になって、穴の開く程その顔を見詰めていたよ、すると
女子
(
おなご
)
は俺に気が
注
(
つ
)
いたように、俺の顔を見て
莞
(
にっ
)
と笑ったが、笑う拍子に赤い下唇が動いて
宇賀長者物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「ふんどしの浦島太郎が、
乙姫様
(
おとひめさま
)
に会ひに行つちよる光景……と、ござアい!」
プールと犬
(新字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
▼ もっと見る
大げさに申しますれば、
浦島太郎
(
うらしまたろう
)
が
乙姫様
(
おとひめさま
)
の
御寵愛
(
ごちょうあい
)
を受けたという
龍宮
(
りゅうぐう
)
世界、あれでございますわ、今から考えますと、その時分の私は、本当に浦島太郎の様に幸福だったのでございますわ。
人でなしの恋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
そうしてしばしば
乙姫様
(
おとひめさま
)
という美しい一人娘がいる。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
イヤイヤあれは
例
(
れい
)
によりて
人間
(
にんげん
)
どもの
勝手
(
かって
)
な
仮構事
(
つくりごと
)
じゃ。
乙姫様
(
おとひめさま
)
は
決
(
けっ
)
して
魚族
(
さかな
)
の
親戚
(
みうち
)
でもなければ
又
(
また
)
人魚
(
にんぎょ
)
の
叔母様
(
おばさま
)
でもない……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
それからの
私
(
わたくし
)
は
絶
(
た
)
えず
竜宮界
(
りゅうぐうかい
)
の
事
(
こと
)
、
乙姫様
(
おとひめさま
)
の
事
(
こと
)
ばかり
考
(
かんが
)
え
込
(
こ
)
むようになり、
私
(
わたくし
)
の
幽界生活
(
ゆうかいせいかつ
)
に
一
(
ひとつ
)
の
大切
(
たいせつ
)
なる
転換期
(
てんかんき
)
となりました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
乙
常用漢字
中学
部首:⼄
1画
姫
常用漢字
中学
部首:⼥
10画
様
常用漢字
小3
部首:⽊
14画
“乙姫”で始まる語句
乙姫
乙姫樣