“嘉兵衛”の読み方と例文
旧字:嘉兵衞
読み方割合
かへえ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
五十過ぎて、たった一と粒種——それも龍宮の乙姫様おとひめさまのように美しい娘に死なれた、三河屋嘉兵衛かへえ夫婦の歎きは、見る目も哀れでした。
「百姓は百姓でも上畑かみはた嘉兵衛かへえといって、この界隈かいわいじゃ名の知れた物持でござんす」
暗がりの乙松 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ここの松下嘉兵衛かへえなどは、根が地侍だし、嘉兵衛自身が素朴な人だったが、それでも、清洲きよすあたりの尾張侍の邸宅とは、そのたたずまいからして違っている。どことなく豊かなのだ。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)