“松下嘉兵衛”の読み方と例文
読み方割合
まつしたかへえ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
松下嘉兵衛まつしたかへえは、遠州えんしゅうの産で、根からの地侍じざむらいであったが、今川家からほうを受けているので、駿河旗本するがはたもとの一人であり、ろく三千貫、頭陀山ずだやまとりでを預かっている。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
松下嘉兵衛まつしたかへえのやしきを出て、食も宿もなく、山林を逍遥しょうようしていた時代の自分が——ふと思い出されてきた。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼はまた、ぼんやりと、過去の艱難かんなんを思い出していた。中村の田にある百姓たちの顔が一つ一つ頭にうかんでくる。松下嘉兵衛まつしたかへえはどうしたろうなどとその後を思う。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)