“かへえ”の漢字の書き方と例文
語句割合
嘉兵衛100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
栃内とちない和野わのの佐々木嘉兵衛かへえという人は今も七十余にて生存せり。このおきな若かりしころ猟をして山奥に入りしに、はるかなる岩の上に美しき女一人ありて、長き黒髪をくしけずりていたり。顔の色きわめて白し。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
物をただすと、あべこべに、おぬしは何者だなどと大言を吐きますから——当地の御被官ごひかん、松下嘉兵衛かへえ様でいらせられると、申し聞かせましたところ、ふーむと、怖れ気もなく腰をのば
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
松下嘉兵衛かへえなどは、義元直参じきさん旗下はたもととはちがい、地侍の被官ひかんだったが、それでも、日吉の知っている清洲きよすや、那古屋なごやや、岡崎あたりの邸とは、比較にならぬ程、どこか豊かだし、客足も多く
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)