中姉樣ちうねえさま)” の例文
みちれほどでけれどりにてはれも心配しんぱいなり子供こどもたちもさびしかるべく、甚之助じんのすけそのうちにもしたひて、中姉樣ちうねえさまならではけぬに、朝夕あさゆふ駄々だヾいかにさりて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
此君このきみにあたるひとあるまじとえけるが、ひめとは隨一いつなかよしにて、なにごとにも中姉樣ちうねえさましたれば、もとよりものやさしきたちの、これはまた一段いちだん可愛かあいがりて、ものさびしきあめなど
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
甚之助じんのすけかぎりなく口惜くやしがり、父君ちヽぎみなげ母君はヽぎみめ、長幼ふたり令孃ひめあたりあるきて、中姉樣ちうねえさまいぢすことヽらみ、ぼくをも一處ともにやれとまり、令孃ひめむかへばわけもなくあまへて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)