上靴うはぐつ)” の例文
フト夫人ふじん椅子いすつたが、まへはさんだ伊達卷だてまきはしをキウとめた。絨氈じうたんはこ上靴うはぐつは、ゆき南天なんてんあかきをく……
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
丁度ちやうど其時そのときにははひつてたのは、いましもまちあさつて猶太人ジウのモイセイカ、ばうかぶらず、跣足はだしあさ上靴うはぐつ突掛つツかけたまゝ、にはほどこしちひさいふくろげて。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
かれまちまはるに病院服びやうゐんふくまゝめう頭巾づきんかぶり、上靴うはぐつ穿いてるときもあり、あるひ跣足はだしでヅボンした穿かずにあるいてゐるときもある。さうしてひとかどや、店前みせさきつては一せんづつをふ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)