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いつとう
と
御年紀十五の
若君が
御戒の
理に、
一統感歎の
額を
下げ、
高き
咳する
者無く、さしもの
廣室も
蕭條たり。
家族は
一統、
加持よ
祈祷よ、と
青くなつて
騷いだが、
私に
似ない
其主人、
膽が
据つて
聊かも
騷がない。
外の
事でもござりませんが、
手前は
當年はじめての
御奉公にござりますが、
承りますれば、
大殿樣御誕生のお
祝儀の
晩、お
客樣が
御立歸りに
成りますると、
手前ども
一統にも
手前ども
一統にも
部屋で
御酒を
下さりまするとか。