“まぐさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
61.6%
馬糧13.7%
秣草6.8%
馬草4.1%
芻秣2.7%
馬秣2.7%
1.4%
秣糧1.4%
糧秣1.4%
1.4%
1.4%
飼糧1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それだのに、今朝は、最初のひとつきが鳴る前に、昨夜ゆうべあんまりまぐさをふるいすぎたその疲れが出て、椅子いすにかけたまま居眠りをした。
「黒助兄哥、濟まねえが馬糧まぐさの中を探さしたよ、——それから、相澤樣、黒助には給金の殘りも御座いませう。五十兩ばかり持たして、故郷へ歸してやつておくんなさいまし」
考えるということについては不治の怠惰な連中で、大して弁解の余地もない怠惰者だった。ただ横にころがって自分の秣草まぐさと夢とを平和に反芻はんすうすることばかり求めてる、無気力な動物だった。
馬はおけ手蔓てづるに口をひっ掛けながら、またその中へ顔を隠して馬草まぐさを食った。
(新字新仮名) / 横光利一(著)
塵を積むべき車のながえには、骨立ほねたゝしたる老馬の繋がれつゝ、側なる一團の芻秣まぐさを噛めるあり。
かわける馬秣まぐさを積みたり
蝶を夢む (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
まぐさの上にとまっていましたが、二、三度羽ばたきをしたかと思うと、ついと家の外へ飛び出してしまいました。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)
と、迎えがきたが、関羽は、二夫人のお側を一刻も離れるわけにはゆかないと、断って、士卒とともに、馬に秣糧まぐさを飼っていた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのほか随身などの者は栗栖野くるすのしょうが近いはずだから、そのほうへ皆やって、馬に糧秣まぐさをやったりさせることにして、ここで騒がしく人声などは立てさせぬようにしてくれ。
源氏物語:39 夕霧一 (新字新仮名) / 紫式部(著)
くづちたるついぢの石に、三頭の馬を繋ぎたるが、皆おの/\顋下さいかりたる一束のまぐさを噛めり。
林ヲ隔ツレバ則チ趣ホボ水車ニ等シ。カツ村ノアルコトヲ報ズルヤ山行中人ヲシテ喜意ヲ生ゼシム。コレマタ愛シテ聴クベキナリ。馬ノまぐさヲ食フ。モトヨリ何ノ趣アランヤ。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「明日から、刑務場十五里先の東門外にある馬糧廠ばりょうしょうへ転務を命ずる。起居は中央の飼糧まぐさ小屋の一つにとること」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)