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馬糧
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まぐさ
ふりがな文庫
“
馬糧
(
まぐさ
)” の例文
かの女の駒に付いていた口取の小者が、
馬糧
(
まぐさ
)
を飼っているあいだを、かの女も、草の穂に戯れながら、そこらを、すこし歩いていた。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「黒助兄哥、濟まねえが
馬糧
(
まぐさ
)
の中を探さしたよ、——それから、相澤樣、黒助には給金の殘りも御座いませう。五十兩ばかり持たして、故郷へ歸してやつておくんなさいまし」
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
馬糧
(
まぐさ
)
の中から出て来たのは、これも宿場の牢人どもで、きょうの布令に、ふだんの
懶惰
(
らんだ
)
を
一蹴
(
いっしゅう
)
して、寒さも睡さも忘れている仲間だった。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「黒助兄哥、済まねえが
馬糧
(
まぐさ
)
の中を探さしたよ、——それから、相沢様、黒助には給金の残りもございましょう。五十両ばかり持たして、故郷へ帰してやっておくんなさいまし」
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
独楽を
頬
(
ほ
)
ッぺたに
押
(
お
)
しつけたまま、
馬糧
(
まぐさ
)
のなかにやがてグウグウ
寝入
(
ねい
)
りこんでしまったかれこそは、まことに、たわいのないものではないか。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
館
(
やかた
)
の
側
(
がわ
)
になってみれば、何千
貫
(
がん
)
といっても
多寡
(
たか
)
が
馬糧
(
まぐさ
)
で、
焼
(
や
)
いても
惜
(
お
)
しいものではあるまいが、でるにでられない蛾次郎と竹童こそ
災難
(
さいなん
)
である。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
馬も日に何升かの
馬糧
(
まぐさ
)
は食うが、これを田に使えば、人以上に耕し、これに
担
(
にな
)
わせれば、汗して
荷駄
(
にだ
)
の
役
(
えき
)
をつとめる。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ところもあろうに、こんな
馬糧
(
まぐさ
)
だらけな馬糧
小屋
(
ごや
)
のなかで、いきなりぶつかりあおうとは、
両童子
(
りょうどうじ
)
、どっちも
夢
(
ゆめ
)
にも思わなかッたことにちがいない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大和
(
やまと
)
の柳生の庄のはたご屋に泊った時、はたごの小茶ちゃんという少女と、
馬糧
(
まぐさ
)
小屋のわらの中で、
抓
(
つね
)
ったり、かじりついたりして、ただ
狆
(
ちん
)
ころのように
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
湯水、
松明
(
たいまつ
)
、
馬糧
(
まぐさ
)
なども
供
(
そな
)
えおけと
布令
(
ふれ
)
いたせ。——戦いおわらば、汝らにも、褒美あろうぞ。——早や行け
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
清十郎も憎い、小次郎も憎い、八王子で、酔っている自分を
馬糧
(
まぐさ
)
小屋へ引きずりこんだ牢人者も憎い。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
桶屋の軒には桶を叩く音が洩れ、
厩
(
うまや
)
の裏には
馬糧
(
まぐさ
)
を刻む音が静かにして、各〻がその職分に精出し始めると、炎天の城下町は、人通りさえ稀れで、からんと、往来の道ばかり白く乾いていた。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
馬糧
(
まぐさ
)
を
撒
(
ま
)
いて、将台も焼き払え」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
馬
常用漢字
小2
部首:⾺
10画
糧
常用漢字
中学
部首:⽶
18画
“馬糧”で始まる語句
馬糧小屋
馬糧廠
馬糧倉