“ばんば”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
番場33.3%
万場16.7%
馬場8.3%
8.3%
老婆8.3%
万馬8.3%
挽馬8.3%
輓馬8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
愛知川えちがわ、小野、四十九院、摺針すりばり番場ばんばさめ柏原かしわばら。そして、伊吹のふもとまで、つつがなければもう近い。しかし、遠いここちでもあった。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それが、二子ふたご山麓の、万場ばんばを発している十石街道こくかいどうであって、その道は、しばの間をくねりくねり蜿々えんえんと高原を這いのぼっていく。そして、やがては十石峠を分水嶺に、上信じょうしんの国境を越えてゆくのだ。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
馬場ばんばかかると、早や日脚がって、一面に蔭った上、草も手入らずに生え揃うと、綺麗きれいに敷くでござりましてな、成程、早咲の桔梗ききょうが、ちらほら。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
峠で力餅ちからもちを売りました、三四軒茶屋旅籠はたごのございました、あの広場ひろッぱな、……俗に猿ヶ馬場ばんば——以前上下のぼりくだりの旅人でさかりました時分には、何が故に、猿ヶ馬場だか
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
待て待て、さきはま鍛冶屋かじやばんばじゃの、海鬼ふなゆうれいじゃの、七人御崎みさきじゃの、それから皆がよく云う、弘法大師こうぼうだいし石芋いしいもじゃの云う物は、皆仮作つくりごとじゃが、真箇ほんとの神様は在るぞ
海神に祈る (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
ばんばと女房と、子供が一人ございます」
海神に祈る (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
老爺じんまはもう死んで五六年になるが、老婆ばんばはまだぴんぴんしておりますが、その老婆という奴がみょうな奴で、息子の嫁をまぜだしたりして、村でもとおり者でございます」
鍛冶の母 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「庄鍛冶の老婆ばんばか、彼奴は達者すぎて、庄が困っておる」
鍛冶の母 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
万馬ばんばおどるがごとく、海村戸をとざして燈火ともしび一つ漏る家もあらず。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
虚空こくうを踏む挽馬ばんばの幻影が
原爆詩集 (新字新仮名) / 峠三吉(著)
農耕用の輓馬ばんばではありません。
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)