“にげい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
遁出50.0%
逃入25.0%
逃出25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
飛退とびのひまに雀の子は、荒鷲あらわしつばさくぐりて土間へ飛下り素足のまま、一散に遁出にげいだすを、のがさじと追縋おいすがり、裏手の空地の中央なかばにて、暗夜やみにもしるき玉のかんばせ目的めあてに三吉と寄りて曳戻ひきもどすを振切らんと
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
だれだとおも長吉ちようきちなまふざけた眞似まねをして後悔こうくわいするなと頬骨ほうぼねうち、あつと魂消たまげ逃入にげいゑりがみを、つかんで引出ひきだ横町よこてうの一むれ、それ三五らうをたゝきころせ、正太しようた引出ひきだしてやつて仕舞しまへ、弱虫よはむしにげるな
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
剣幕けんまくに驚きまどひて予もあわたゞしく逃出にげいだし、れば犬は何やらむ口にくはへて躍り狂ふ、こは怪し口に銜へたるは一尾いちびうをなり、そも何ぞと見むと欲して近寄れば、獲物えものを奪ふとや思ひけむ
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)