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てつせん
語句 | 割合 |
鐵扇 | 33.3% |
鉄扇 | 33.3% |
鉄線蓮 | 33.3% |
見れば扇子一本
落てあり藤兵衞手に取あげ
能々見るに
鐵扇にて親骨に
杉田三五郎と
彫付有りし故掃部大いに
怒り然らば是は
幸手の三五郎が
所業に
違無し今西の方へ
駈出して
行人影を
待伏して
切害し死骸の
傍へ
貸て
遣た扇子を落して
置其
鐵扇に杉田三五郎と名前が
彫刻付て有しゆゑ夫に
嫌疑の
懸るを三五郎も承知して
暫時の
中金兵衞を殺したに
成て居たが是は
鐵扇の
代だと百兩の金を
と
言はうとして、ふと
己を
顧みて
呆れ
返つた。
這個髯斑に
眼円にして
面赤き
辺塞の
驍将に
対して、
爾き
言を
出さむには、
当時流行の
剣劇の
朱鞘で
不可、
講談ものゝ
鉄扇でも
不可い。
梅雨の庭おぼおぼしきに
鉄線蓮の花見えてゐてまた降りこめぬ