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ちやづけ
取出し大膽にも己が座敷へ
立戻り
何氣なき
體にて明方近くまで一寢入し
俄に下女を
呼起し急用なれば八ツ半には出立の
積り
成しが大に
寢忘たり
直に出立すれば何も入ず
茶漬を
午後から
亀井戸の
龍眼寺の
書院で
俳諧の
運座があるといふので、
蘿月はその日の午前に
訪ねて来た
長吉と
茶漬をすました
後、
小梅の
住居から
押上の
堀割を
柳島の
方へと連れだつて話しながら歩いた。
天の
時は
雨ながら、
地の
理は
案内の
美人を
得たぞと、もう
山葵漬を
箸の
尖で、
鯛飯を
茶漬にした
勢で、つい
此頃筋向の
弴さんに
教をうけた、
市ヶ
谷見附の
鳩じるしと
言ふ