“ちからくら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
力競50.0%
力較50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なんぢおとにもきつらん、白山はくさん狩倉かりくらに、大熊おほくま撲殺うちころした黒坂備中くろさかびつちうはういま自分じぶんちからためさん、いざふれなんぢ力競ちからくらべをしてやうか。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
二人はこう云う力競ちからくらべを何回となくたたかわせた。その内に追い追い二人とも、疲労の気色けしきを現して来た。彼等の顔や手足には、玉のような汗がしたたっていた。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そう云う長閑のどかな春の日の午後、あめ安河やすかわの河原には大勢の若者が集まって、余念もなく力競ちからくらべにふけっていた。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
が、彼等はもうその時には、流れを飛び越えるのにも飽きたと見えて、また何か新しい力競ちからくらべを試むべく、面白そうに笑い興じながら、河上かわかみの方へ急ぐ所であった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
署長さんは、あの怪人の背後に、例の化物団ばけものだんが居ると見て、これを釣り出すために機関車隊を編成させ、力較ちからくらべをさせたのです。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)
とて越中ゑつちうかしらでゝしたあかくニヤリとわらひ、ひとさしゆび鼻油はなあぶらひいて、しつぺいはらんと歯噛はがみをなし立上たちあがりし面貌つらがまへ——と云々うんぬんかくてこそ鬼神きじん勇士ゆうし力較ちからくらべも壮大そうだいならずや。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
怪人は機関車の前にかじりついたまま押しかえされてゆきます。まるで怪人と機関車の力較ちからくらべです。しかし私はそのとき、変な事を発見しました。それは怪人の足が地上についていないということです。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)