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だいとくい
途中、
武村兵曹は
大得意で、ヤンヤ/\の
喝釆の
眞中に
立つて、
手を
振り
口沫を
飛して、
今回の
冐險譚をはじめた。
一番首一番乘、ソレ
大得意の
時であるから
何となく
了簡も
柔かに、
首筋もぐにや/\として
居る
折から、
自然雨の
寂しく
降る
夜などはお
念佛の
一つも
唱へる
處。
權勢家某といふが居て
此靈妙を
傳へ
聞き、一
見を
求に
來た、
雲飛は
大得意でこれを
座に
通して石を見せると、
某も大に
感服して
眺て居たが
急に
僕に
命じて石を
擔がせ