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そのみち
「なに
中へ
立つ
呉服屋が
儲け
過ぎてるのさ」と
宗助は
其道に
明るい
樣な
事を、
此一
反の
銘仙から
推斷して
答へた。
彼者迷惑して、「つひに
獻立を
仕りたる
覺えござなく、
其道は
聊も
心得候はねば、
不調法に
候、
此儀は
何卒餘人に
御申下さるべし」と
困じたる
状なりけり。
今まで
注意せずに
何度も/\
歩いて
居た
其路から、三千
年前の
遺物を
幾個となく
發見するので、
何んだか
金剛石がゴロ/\
足下に
轉がつて
居る
樣な
氣持までして、
嬉しくて
溜らなかつた。