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しようじき
序だから
言つて
置くが、
私は
初め
此船に
乘組んだ
時から
一見して
此船長はどうも
正直な
人物では
無いと
思つて
居つたが
果して
然り、
彼は
今
他人がよいからよいと
思ふのは、
正直でよいことですが、さういふのを
支那の
人はうまくいひました。
まだ
縁づかぬ
妹どもが
不憫、
姉が
良人の
顏にもかゝる、
此山村は
代〻堅氣一
方に
正直律義を
眞向にして、
惡い
風説を
立てられた
事も
無き
筈を、
天魔の
生れがはりか
貴樣といふ
惡者の
出來て