“しょうりょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
精霊38.9%
渉猟29.6%
生霊5.6%
商量3.7%
秤量3.7%
聖霊3.7%
将領3.7%
蕭寥3.7%
少陵1.9%
庄亮1.9%
渉漁1.9%
鷦鷯1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それらの無数な精霊しょうりょうに内心で直面するとき、正成はいつもそそけ立ッたおももちになる。ひとりの犠牲もにしてはと詫びるのらしい。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから日本人の書いたドイツ文や、日本人のドイツ語から訳した国文を渉猟しょうりょうして見たが、どれもどれも誤謬ごびゅうだらけである。
二人の友 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
他人が鮮血を賭けてする生霊しょうりょうのやむなき大悲願事をふところ手で——後学のためとかなんとかいって——虫のよい傍観者に廻り、その上、双方へ恩着せがましく
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼はむしろ冷やかに胸の天秤てんびんを働かし始めた。彼はお延に事情を打ち明ける苦痛と、お秀から補助を受ける不愉快とを商量しょうりょうした。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
緑雨の作の価値を秤量しょうりょうするにニーチェやトルストイを持出すは牛肉の香味を以て酢の物を論ずるようなものである。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
聖霊しょうりょうも露けき蓮の葉笠かな 吾仲
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
軍の中の腐敗情実、少しく気概あり智略ある将領しょうりょうが、次々に退けられてゆく軍の近情を見て、果して戦争が出来るかという危惧もあったろうが、それよりも、本能的に戦争を嫌ったのである。
花曇はなぐもりの空が、刻一刻に天から、ずり落ちて、今や降ると待たれたる夕暮の欄干らんかんに、しとやかに行き、しとやかに帰る振袖の影は、余が座敷から六けんの中庭を隔てて、重き空気のなかに蕭寥しょうりょうと見えつ
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
余イヘラク、コノ語非ナリト。何ゾヤ。則チ少陵しょうりょう虁州きしゅう以後、山谷さんこくハ随州以後更ニソノ妙ニいたル。而シテ放翁ほうおう七十余ノ作イヨ/\絶妙ト称セラル。あに頽唐ニ属センヤ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
驚いたのは同行すべきはずの庄亮しょうりょう(歌人吉植よしうえ君)が解纜かいらん前五、六分前に、やっとリボンもつけない古いパナマ帽に尻端折しりはしょりで、「やあ」と飛び込んで来たことである。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
旅にまかせて、諸国の川を渉漁しょうりょうしてこそ、味聖の心を知り得るのである。
香魚と水質 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
大鵬たいほう南を図って徒らに鷦鷯しょうりょうに笑われんのみ。余は遂に未遂の大望を他に漏らす能わざるなり。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)