“こかく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鼓角18.2%
孤客18.2%
孤鶴18.2%
狐貉18.2%
小隱9.1%
姑獲9.1%
賈客9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこへ鼓角こかくの声がしたので、何事かと陣前へ出てみると、味方の秦良しんりょう軍が旗さし物を揃えて静々と近づいてくる。そして
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「馬いななきて白日暮れ、剣鳴て秋気来る」と小声で吟じ、さて、何の面白い事もなく、わが故土にいながらも天涯の孤客こかくの如く、心はびょうとしてむなしく河上を徘徊はいかいするという間の抜けた有様であった。
竹青 (新字新仮名) / 太宰治(著)
新言語を用い新趣向を求めたる彼の卓見は歌学史上特筆して後に伝えざるべからず。彼は歌人として実朝以後ただ一人いちにんなり。真淵、景樹、諸平、文雄輩に比すれば彼は鶏群の孤鶴こかくなり。
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
破れたる縕袍おんぼう狐貉こかくを衣る者と、ともに立って恥じざる
御萩と七種粥 (新字新仮名) / 河上肇(著)
さあなんとで御座ござんす、とたもとらへてまくしかくるいきほひ、さこそはあたがたうもあるべきを、ものいはず格子かうしのかげに小隱こかくれて
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
此裂これでおすげなされとよびかくることもせず、これも立盡たちつくして降雨ふるあめそでわびしきを、いとひもあへず小隱こかくれてうかゞひしが、さりともらぬはゝおやはるかにこゑけて、のしのおこりましたぞえ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
支那で姑獲こかくと呼ぶ一種の鳥類をこれに当てて、産で死んだ婦人の怨魂えんこんが化成するところだの、小児に害を与えるのを本業にしているのと、古い人たちは断定してしまったようだが
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
空中より鷲を落し、世間恐怖もて満たされ、一国のために人口の半ばをうしのうたと吹き立て、衆経撰『雑譬喩ぞうひゆ経』に、昔賈客こかく海上で大竜神に逢う、竜神汝は某国に行くかと問うに、往くと答えると