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けいくわく
「
下宿生活はもう
已めて、
小さい
家でも
借りやうかと
思つてゐる」と
思ひがけない
計畫を
打ち
明けて、
宗助を
驚ろかした。
彼は
少しばかり
餘してあつた
蓄へから
蝕でも
何でも
柱になる
木やら
粟幹やらを
求めて、
家の
横手へ
小さな二
間四
方位な
掘立小屋を
建てる
計畫をした。
余に
計画なる者あることなし、何と
愍むべき(羨むべき)
生涯ならずや。
私が
此頃計画しつゝある
画室の
事など
話して
居るであらう。