“おしもど”の漢字の書き方と例文
語句割合
押戻100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雖然けれども曳惱ひきなやんで、ともすれば向風むかひかぜ押戻おしもどされさうにる。暗闇やみおほいなるふちごとし。……前途ゆくさき覺束おぼつかなさ。うやら九時くじのにひさうにおもはれぬ。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
紙に包みてさし出しければ長庵は押戻おしもど否々いや/\それは思ひも寄ぬ事なりかねて我が言たる通り工面くめんさへ出來る事なれば何であの孝行かうかうな娘の身を浮川竹うきかはたけに沈むる周旋せわを我しやう他人がましき事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
推返おしかえすを又押戻おしもどして。
せないさゝか有ても調法なは金なり心がすまずば其金にていもとお富へ何なりと江戸土産みやげなどかうて行れよ然すれば我が請たも同樣かならず/\心配しんぱいしやるなと手にだも取ず押戻おしもど肉身にくしんわけたる舍弟おとゝ十兵衞を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かけ押戻おしもど假令たとへ何樣いかやうなる御身分たりとも此所にて御下乘あるべし未だ公儀こうぎより御達おたつなきうちは御城代の御門内ごもんない打乘うちのり決して相成申さず是非ぜひ御下乘とせいしてやまざれば然ばとて餘儀よぎなく門外にて下乘し玄關げんくわんへこそは打通うちとほりぬ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)