“うしとら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ウシトラ
語句割合
丑寅51.6%
35.5%
艮方6.5%
東北3.2%
3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それが明神様のお告げでは丑寅うしとらの方の山手にいると云う訳なので、一間置きぐらいに人が立って、八方から山を囲んで登って行こうとしていました。
紀伊国狐憑漆掻語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
人の立ち去りたる隙に、うしとら方に向ひて、我山の三宝助け給へと、手を摺りて祈請し給ふに、大なる犬一匹出で来て、大師の御袖を喰ひて引く。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
まづ寛正かんしょうの六年秋には、忘れも致しません九月十三日の夜の刻ごろ、その大いさ七八しゃくもあらうかと見える赤い光り物が、坤方ひつじさるより艮方うしとらへ、風雷のやうに飛び渡つて、虚空こくうは鳴動
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
このごろ御所ごしょえをやって、天子てんしさまのおやすみになる御殿ごてんはしらてたときに、大工だいくがそそっかしく、東北うしとらすみはしらの下にへびかえるめにしてしまったのだ。
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
御所ごしょ役人やくにんたちはふしぎにおもって、なかなか信用しんようしませんでしたが、なにしろこまりきっているところでしたから、ためしに御寝所ごしんじょ東北うしとらはしらの下をらしてみますと、なるほど童子どうじのいったとおり
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
なみ/\の者ではよも渡すまじと見てあるところへ、殿は生月、梶原は磨墨、黒馬二匹が轡をならべて、平等院びやうどうゐんうしとら、たちばなの小島が崎よりざんぶ/\と乘り入つた。
佐々木高綱 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)