“とうぼく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
唐墨37.5%
唐木25.0%
東北25.0%
冬木12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中村さんの『墨色図鑑』には、唐墨とうぼくの思わず眼をみはるような美しい墨色がいくつもっていた。
南画を描く話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
慌てて日記帳と矢立やたて(私はこういう場合に備えてすずりを用いず、矢立を用いている。それは父の遺品で、唐木とうぼくで作った、中国製のものらしい骨董的こっとうてき価値のある矢立である)
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
それから二人して東北とうぼくと云うものを謡った。よほど以前に習っただけで、ほとんど復習と云う事をやらないから、ところどころはなはだ曖昧あいまいである。その上、我ながら覚束おぼつかない声が出た。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
冬木とうぼくが縁の日向に坐って、懐手でぼんやりしているところへ、俳友の冬亭とうていがビールと葱をさげてきて、今日はツル鍋をやりますといった。
西林図 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)