“からすみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
45.5%
唐墨27.3%
鮞脯18.2%
鱲子9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お増は髪を丸髷まるまげなどに結って、台所で酒の支度をした。二人で広小路で買って来た餉台ちゃぶだいのうえには、男の好きなからすみや、鯛煎餅たいせんべいあぶったのなどがならべられた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
箱入の唐墨からすみがある。雌黄しおうなんどの絵具類をまとめた袱紗包ふくさづつみがある。そんなものが匣の大半を埋めていて、その上積うわづみのようになって、やや大型の女持の懐中物かいちゅうものがある。
盆には一本の銚子ちょうし猪口ちょこを添え、それに鮞脯からすみのようなものを小皿に入れてつけてあった。
馬の顔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
国カラ鱲子からすみガ届キマシタカラ持ッテ来マシタト云ッテ、ソノアト一時間ホド三人デ話シテ帰リカケル様子ダッタノデ、僕ハ下ヘ降リテ行ッテ、飯ヲ食ッテ行ケト引キ留メタ。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
あれきりしきいが高くなって御無沙汰ごぶさたをしているので、近々お伺いしなければならないと思っていた、実は国元へ手紙を出して、鱲子からすみをお届けするように云いつけてやったのだが
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)