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鱲
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からすみ
ふりがな文庫
“
鱲
(
からすみ
)” の例文
小
(
ちいさ
)
な
汚
(
きたなら
)
しい
桶
(
おけ
)
のままに
海鼠腸
(
このわた
)
が載っている。小皿の上に
三片
(
みきれ
)
ばかり赤味がかった
松脂
(
まつやに
)
見たようなもののあるのは
鱲
(
からすみ
)
である。
妾宅
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
お増は髪を
丸髷
(
まるまげ
)
などに結って、台所で酒の支度をした。二人で広小路で買って来た
餉台
(
ちゃぶだい
)
のうえには、男の好きな
鱲
(
からすみ
)
や、
鯛煎餅
(
たいせんべい
)
の
炙
(
あぶ
)
ったのなどがならべられた。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
水戸には今だに東湖の
模倣者
(
まねて
)
も少くない事だから、さういふ人達にとつて、東湖が俺は
鱲
(
からすみ
)
が好きだと言はないで、やつこ豆腐で辛抱したのは、どれだけ
幸福
(
しあはせ
)
だつたかも知れない。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
鱲
(
からすみ
)
又は
雲丹
(
うに
)
のようなものもあるから、
悉皆
(
みんな
)
出してずん/\と飲んで、菊が止めても
肯
(
き
)
くな、然うして無理に菊に
合
(
あい
)
をしてくれろと云えば、
仮令
(
たとえ
)
否
(
いや
)
でも一盃ぐらいは合をするだろう
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
女房
(
かゝあ
)
は雲丹をしらねえもんだから、鬼を喰うと間違えました、是は
鱲
(
からすみ
)
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
林「こゝに
鱲
(
からすみ
)
と
雲丹
(
おに
)
があるだ」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
鱲
漢検1級
部首:⿂
26画