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艮
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うしとら
ふりがな文庫
“
艮
(
うしとら
)” の例文
吾々の一生を支配している「
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
」というのは、実にこの「心理遺伝」の原則であるぞよ。今にドエライ証拠を出すぞよ……。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
人の立ち去りたる隙に、
艮
(
うしとら
)
方に向ひて、我山の三宝助け給へと、手を摺りて祈請し給ふに、大なる犬一匹出で来て、大師の御袖を喰ひて引く。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
艮
(
うしとら
)
の方角には池があり、あたり樹林が茂って、寺を建て永く
御
(
み
)
仏に仕えるには、まことに恰好な環境である。近村の人々の協力により間もなくそこへ寺が建った。
老狸伝
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
「あれ、
彼処
(
あすこ
)
ですわ。」と玉野が
指
(
ゆびさ
)
す、
大池
(
おおいけ
)
を
艮
(
うしとら
)
の
方
(
かた
)
へ寄る
処
(
ところ
)
に、板を浮かせて、小さな
御幣
(
ごへい
)
が立つて居た。真中の
築洲
(
つきず
)
に
鶴
(
つる
)
ヶ
島
(
しま
)
と言ふのが見えて、
祠
(
ほこら
)
に
竜神
(
りゅうじん
)
を
祠
(
まつ
)
ると聞く。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
師走
(
しわす
)
からこのかた湿りがなく、春とはほんの名ばかり、
筑波
(
つくば
)
から来る名代の
空
(
から
)
ッ風が、夕方になると
艮
(
うしとら
)
へまわり、
梢
(
こずえ
)
おろしに枯葉を巻き
土煙
(
つちけむり
)
をあげ、斬りつけるようにビュウと吹き通る。
顎十郎捕物帳:17 初春狸合戦
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
▼ もっと見る
京橋口定番の詰所の東隣は
焔硝蔵
(
えんせうぐら
)
である。焔硝蔵と
艮
(
うしとら
)
の
角
(
すみ
)
の青屋口との中間に、本丸に入る
極楽橋
(
ごくらくばし
)
が掛かつてゐる。極楽橋から
這入
(
はひ
)
つた所が山里で、其南が天主閣、其又南が御殿である。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
尼が草庵は嵯峨釈迦堂より
艮
(
うしとら
)
の
方
(
かた
)
、大沢の池へ行く路の傍の、とある
藪
(
やぶ
)
かげにあって、部屋は僅かに二た間しかない怪しげな
藁家
(
わらや
)
の、廣い方の一と間を佛間に
充
(
あ
)
てゝ、あさゆう佛に仕えながら
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
蔵王堂の
艮
(
うしとら
)
なる
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
右に道路、左に小川、南に池、北に丘、
艮
(
うしとら
)
の方角に槐樹のあるのは、悪気不浄を払うためらしい。青々とした竹林が、屋敷の四方を囲んでいるのは、子孫に豪傑を出す瑞象だ。
天主閣の音
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「あれ、あすこですわ。」と玉野が
指
(
ゆびさ
)
す、大池を
艮
(
うしとら
)
の
方
(
かた
)
へ寄る処に、板を浮かせて、小さな
御幣
(
ごへい
)
が立っていた。
真中
(
まんなか
)
の
築洲
(
つきず
)
に鶴ケ島というのが見えて、
祠
(
ほこら
)
に竜神を
祠
(
まつ
)
ると聞く。
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
即ち東南には運気を起し、西北には黄金の
礎
(
いしずえ
)
を据える。……真南に流水真西に砂道。……高名栄誉に達するの姿だ。……
坤
(
ひつじさる
)
巽
(
たつみ
)
に竹林家を守り、
乾
(
いぬい
)
艮
(
うしとら
)
に岡山屋敷に備う。これ陰陽和合の証だ。
鵞湖仙人
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“艮”の意味
《名詞》
(うしとら)北東の方角。丑(うし)と寅(とら)の間であることから。
(出典:Wiktionary)
“艮”の解説
艮(ごん)は八卦の一つ。卦の形はであり、初爻・第2爻は陰、第3爻は陽で構成される。または六十四卦の一つであり、艮為山。艮下艮上で構成される。
(出典:Wikipedia)
艮
漢検準1級
部首:⾉
6画
“艮”を含む語句
儒艮
艮斎
艮斎間話
安積艮斎
艮一
艮方
乾艮
儒艮御嶽
王艮
艮山
艮斎文略
艮玉
艮風
艮鬼門
艮齋張