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いうれつ
何をか
試むる、と
怪んで、
身を
起し
汀に
立つて、
枯蘆の
茎越に、
濠の
面を
瞻めた
雪枝は、
浮脂の
上に、
明かに
自他の
優劣の
刻み
着けられたのを
悟得て、
思はず……
悟の
遲速は
全く
人の
性質で、それ
丈では
優劣にはなりません。
入り
易くても
後で
塞へて
動かない
人もありますし、
又初め
長く
掛かつても、
愈と
云ふ
場合に
非常に
痛快に
出來るのもあります。
上下何百文を
論ずるのぢやない、
怪力を
写す
優劣を
云ふのである。