“あけくれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
明暮40.4%
旦暮38.3%
朝暮14.9%
朝夕2.1%
旦夕2.1%
明闇2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
年上で嫉妬深いお杉は、明暮あけくれに夫の不実を責めて、ある時はお前を殺して自分も死ぬとまで狂いたけった。重蔵はいよいよお杉に飽いた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
甚兵衞聞出しければ彼が留守るすへ忍び入て物せんと茲に惡心あくしんを生じ旦暮あけくれ道庵だうあんたくの樣子をうかゞ或夜あるよ戌刻頃いつゝごろきたりて見れば表は錠前ぢやうまへ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
私に兎角団子坂取材の小説が多いのも、女房が年少の朝暮あけくれを過した土地であると云ふことへの、仄かな郷愁に似た感情の発芽であると云へるかも知れない。
根津遊草 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
猟師かりうどの家につかへ、をさをさ猟のわざにもけて、朝夕あけくれ山野を走り巡り、数多の禽獣とりけものを捕ふれども。つらつら思へば、これまことおおいなる不義なり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
朝夕あけくれ黄金丸が傍にかしずきて、何くれとなく忠実まめやかに働くにぞ、黄金丸もその厚意こころよみし、なさけかけて使ひけるが、もとこの阿駒といふ鼠は、去る香具師こうぐしに飼はれて、種々さまざまの芸を仕込まれ
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
今まで女の手本とも人間の儀表ぎひょうとも崇め、此の女に見習って我が心を清くしようと、旦夕あけくれ拝む様にして居た其の女が人殺し、牢破りの怪物だとは、世に是ほどの意外な事が又と有ろうか
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
明闇あけくれそらをゆくごとく
若菜集 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)