トップ
>
朝暮
>
あけくれ
ふりがな文庫
“
朝暮
(
あけくれ
)” の例文
朝暮
(
あけくれ
)
仏勤めはしておいでになるようではあるが、確固とした信念がおありになるとは思えない女の悟りだけでは
御仏
(
みほとけ
)
の救いの手もおぼつかない
源氏物語:44 匂宮
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
私に兎角団子坂取材の小説が多いのも、女房が年少の
朝暮
(
あけくれ
)
を過した土地であると云ふことへの、仄かな郷愁に似た感情の発芽であると云へるかも知れない。
根津遊草
(新字旧仮名)
/
正岡容
(著)
おことばでよいが——くれぐれも、亡き義朝公、源家ご一門のため、
回向
(
えこう
)
おこたらずご自身も、
朝暮
(
あけくれ
)
に仏道をお励みあって、あっぱれ
碩学
(
せきがく
)
とおなりあるようにと……。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その結婚の事を
朝暮
(
あけくれ
)
申すのでございますが——どう
在
(
あ
)
っても、うんと云って承知してくれません。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
朝暮
(
あけくれ
)
馴染
(
なじ
)
んでいた柳の木の事であれば、伐るにしても、もっと伐りようがあると思うのであるが、家主方にはかえってその情けがなくって、他の木と違って柳の事であれば
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
▼ もっと見る
「
朝暮
(
あけくれ
)
只武勇の御嗜みの外は他事なし」。それから、狂言の連歌毘沙門から「小刀は持ちませぬ。たしなみの悪い者共ぢやな」といふ句が引いてある。「武勇の嗜み」とは武芸の修業でありませう。
青年の矜りと嗜み:――力としての文化 第四話
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
ただ、主君という絶大な権力者のために身を委して、
朝暮
(
あけくれ
)
自分の意志を少しも働かさず、ただ
傀儡
(
かいらい
)
のように扱われている女の淋しさが、その不覚な仮睡のうちにまざまざと現れているように思われた。
忠直卿行状記
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
朝
常用漢字
小2
部首:⽉
12画
暮
常用漢字
小6
部首:⽇
14画
“朝”で始まる語句
朝
朝夕
朝飯
朝臣
朝餉
朝日
朝食
朝陽
朝靄
朝鮮